【再戦髪切りデスマッチ】長与千種に敗れダンプ松本が坊主!ニワトリ会見は実話(極悪女王)

極悪女王

「敗者髪切りデスマッチ」と聞けば、1985年8月28日のダンプ松本と長与千種の試合を思い出す人も多いはず。

この名勝負は全日本女子プロレスの大阪城ホール大会で行われ、観衆1万1000人が熱狂する中、ダンプ松本が勝利し、長与千種の髪が切られるという衝撃の展開で幕を閉じました。

1回目の敗者髪切りデスマッチ(1985年8月28日)

1985年8月28日、勝利したダンプ松本により髪を切られる長与千種。
試合後、長与は「鏡で自分の頭を見た時、復讐心が燃えあがった。髪が伸びたら大阪のファンの前でもう一度ダンプと髪切りマッチをしてやる」と誓ったそうです。(画像:週刊プロレス)

しかし、物語はここで終わりません!実は、その約1年3か月後の1986年11月7日に、今度はダンプ松本自身が長与千種に敗れて丸坊主になる「2回目の敗者髪切りデスマッチ」が行われたのです。

今回は、この隠れざる試合に焦点を当て、ダンプ松本がどのようにして丸坊主になったのか、その背景と真相に迫ります!

2回目の敗者髪切りデスマッチの始まり

この2回目の「敗者髪切りデスマッチ」のきっかけは、1986年8月23日に川崎市体育館で行われた試合に遡ります。ダンプ松本&ブル中野のコンビが、長与千種&永堀一恵とWWWA世界タッグ王座を争い、見事勝利を収めました。

しかし、この試合で極悪同盟が長与と永堀を寄ってたかって襲ったことで、長与千種の怒りが燃え上がります。

さらに、9月10日には茨城県古河市のリングで衝撃の出来事が起こります。

1986年9月10日茨城県古河市立体育館リング上で歌を歌う長与千種(出典:nicovideo)

リングの上で歌を歌っていた長与千種にダンプ松本が乱入し、ハサミで彼女の服をズタズタに切り裂くという信じられない行為に出たのです。

長与千種が歌っている途中に突如現れたダンプ松本(出典:nicovideo)

この一連の事件で長与千種の怒りは頂点に達し、再戦「敗者髪切りデスマッチ」の舞台が整えられることとなりました。

乱入してきたダンプ松本はハサミで長与千種の服を切り始めます(出典:nicovideo)

記者会見でのダンプ松本 vs 長与千種

1986年11月7日、2回目の敗者髪切りマッチ開催に向けた記者会見(1986年9月12日)(出典:nicovideo)

1986年9月12日に行われた記者会見では、ダンプ松本と長与千種は「正々堂々戦う」「敗者は髪を切られる」という誓約書にサインをしました。

ダンプ松本と長与千種は正々堂々と戦う誓約書にサイン。凶器は使わないという約束ですね(出典:nicovideo)

この会見は一触即発の緊張感に包まれていました。

にわとり会見は実話だった!

「本当は生きた鶏を持ってきて、報道陣の目の前でハサミで首をちょん切るつもりだったんです。でも、生きた鶏が手に入らなくて」

ダンプ松本は「お前はチキンだ!」と挑発し、「お前なんてこうしてやる」と言いながら、生のニワトリの肉をハサミで切り裂き、その肉を投げ捨てるという衝撃的なパフォーマンスを披露したのです。

本当は生きたニワトリでパフォーマンスしたかったが、手に入らず生肉で代用した、というあのNetflixのシーンも実話だったのですね(出典:nicovideo)

これは「ニワトリ会見」としてNetflixでも再現された有名なシーンですね。実際に起きた出来事だったのです。

「これ(ニワトリの肉)は千種だよ!」「お前なんてこうしてやる!」とナイフで切り裂いた後フロアの床に捨てられたニワトリの生肉(出典:nicovideo)

ダンプ松本の威圧的な姿勢に対し、長与千種も負けじと応戦し、両者の間の緊張感は最高潮に達しました。この瞬間が、試合への期待を一層高めることとなったのです。

そして、その捨てられたニワトリの生肉を無言で拾いあげ片付ける長与千種。シュールです(出典:nicovideo)

運命の1986年11月7日「再戦・敗者髪切りデスマッチ」

武器の大きな鎌を手に入場するダンプ松本(出典:nicovideo)

いよいよ迎えた1986年11月7日、大阪城国際文化スポーツホールで行われた再戦「敗者髪切りデスマッチ」。

長与千種の入場時のコスチュームと刀。(出典:nicovideo)

この試合は時間無制限で行われることになり、正々堂々と戦うはずでしたが、ダンプ松本はそんな約束をあっさりと裏切ります。

フォークで長与千種の頭を刺すダンプ松本(出典:nicovideo)

試合が始まると、ダンプ松本はフォークで長与千種の頭を刺し、チェーンで首を絞め、一斗缶で殴るなど、やりたい放題の攻撃を展開しました。

チェーンで首を絞められる長与千種(出典:nicovideo)

一方、長与千種は何度もカウント3寸前まで追い込まれる苦しい展開が続きます。

凶器で攻撃され顔面血で真っ赤の長与千種。血で前が見えないのではと思うほどです。(出典:nicovideo)

しかし、試合の終盤で奇跡が起こります。カウント8で立ち上がった長与に丸め込まれ、なんとダンプ松本がまさかの敗北を喫することに!

一瞬の隙を突かれカウントをとられるダンプ松本(画像:週刊プロレス)

ついにダンプ松本は敗北を喫し、リング上で堂々と「切れ、コラ!」と挑発しながら、髪を切られる運命を受け入れたのです。

試合に負けたダンプ松本。場外でレフェリーのホセ・トーレスに八つ当たり(出典:nicovideo)

試合に勝利した後、ファンに挨拶する長与千種を倒れないよう後ろから支えるデビル雅美。(出典:nicovideo)

「堂々と刈られてやるよ!」ダンプ松本の潔さ

バックステージでもダンプ松本はその潔さを見せ、

「私はな、刈られるとなったら長与なんかと違って、堂々と刈られてやるんだ。アイツは前回、ちょっと切られただけで、頭をタオルで隠して、泣いて帰りやがった。

あんなチキン(臆病者)とは違うんだ。お望みなら、青剃りにもしてやるよ」

と言い放ち、かつての長与千種が髪を切られた時に泣いて帰ったことを非難。

髪を刈られるダンプ松本。その堂々ぶりが潔いです(画像:週刊プロレス)

ライリー
ライリー

お相撲さんの断髪式みたいだよ

モーリー
モーリー

床屋さんで普通に髪をカットしてもらっているようにも見えなくもないわ

こちらは1回目の敗者髪切りデスマッチ(大阪城ホール1985年8月28日)。敗者長与千種の髪を切るダンプ松本(出典:NEWSポストセブン)

ライリー
ライリー

同じ敗者髪切りデスマッチだけど、感じが全然違うよね

一方、長与千種も試合後にインタビューに応じます。記者から「もう一度(3回目)敗者髪切りデスマッチがあったらやりたいですか?」と聞かれると、長与は

「もうしたくない。その時は逃げる。逃げるが勝ちっていうでしょ。これでお互い一勝一敗。これで同じになったから」

と、なんともかわいらしい笑顔を浮かべながら答えました。

「もうこれで同じになった」とさわやかなかわいらしい笑顔の長与千種(出典:nicovideo)

モーリー
モーリー

長与千種さんは試合に勝ったからというよりも、これでダンプ松本さんと1対1になれた、ということのほうが嬉しそうだったわ

負けたダンプ松本は、集まった記者たちの前でバリカンで残りの髪を切りながら「おれは負けていない」と謎の発言を堂々と発し、会場は異様な空気に包まれました。

坊主というよりスキンヘッドですね(画像:週刊プロレス)

まとめ

今回は、1986年11月7日に行われた全日本女子プロレスの大阪城ホール大会「再戦・敗者髪切りデスマッチ」、ダンプ松本 vs 長与千種の試合についてご紹介しました。

この試合の発端や、2回目の敗者髪切りデスマッチ開催告知時の記者会見での衝撃の「ニワトリ切り裂き」シーンなど、知られざる真実に迫りました。

今、思うこと…。同期で良かった。

55年組最高!(出典:ダンプ松本Instagram)

Netflixの「極悪女王」では、1985年8月28日にダンプ松本が長与千種に勝利し、長与の髪が切られる印象的なシーンが描かれています。しかし、その約1年3か月後に、今度はダンプ松本が長与千種に敗れ、髪を切られてしまったことはあまり知られていないかもしれません。

Netflixを視聴しつつ、この「2回目の敗者髪切りデスマッチ」も楽しんでいただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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