10月29日(火)21:00放送の「ザ!世界仰天ニュース」では、保険金目当てで夫を殺害した「福山保険金放火殺人事件」を取り上げます。密室での死亡や、結婚からわずか9日発生した火災事件。
今回は、夫を殺害した妻の裁判の判決や現在の状況、当時、生命保険金が支払われたのか、さらには彼女がどんな嘘をついてきたのかについて深掘りしていきます。また、彼女の娘が犯した殺人事件(門真シェアハウスバラバラ殺人事件)についてもお伝えします。
福山保険金放火殺人事件の概要
2005年12月28日、広島県福山市の喫茶店「リバージュ」が全焼し、経営者の辻祥一さん(当時50歳)が死亡しました。
その後の捜査により、辻さんの妻・富美恵が保険金目的で夫を殺害し放火を行ったとして、2007年1月19日に逮捕・起訴されました。
犯人の辻富美恵(森島富美恵)被告(本人)
火災発生の約2週間前には、辻さんを被保険者とし富美恵を受取人とする1億5千万円の生命保険が契約されており、さらに辻さんと富美恵被告の婚姻届が提出されたのは火災のわずか9日前のことでした。
現在裁判を経て、富美恵被告には無期懲役の刑が確定しています。
この事件の容疑者
- 辻祥一さんの妻:辻富美恵(48歳:事件当時)
- 富美恵被告の知人の男性:事件当時37歳の内縁の夫(事件では不起訴処分)
辻富美恵は1957年生まれで、2024年現在67歳と推測できます。
保険金と怪しい背景
事件当時、辻さんには約1億5000万円の生命保険がかけられており、その受取人は妻の富美恵でした。保険契約は火災の約2週間前に結ばれ、婚姻届が出されたのは火災のわずか9日前でした。
また当時富美恵は金融会社などに約1500万円の借金がありました。
これらの状況から、富美恵と知人の男性が保険金詐取を目的に計画したと疑われ、婚姻届の提出は保険金の受取人として妻の地位を確立するための手段であったと考えられました。
結婚して10日も立たないうちに亡くなるなんて怪しすぎるわ
福山保険金放火殺人事件の計画
さらに、祥一さんの体内に睡眠薬の成分が含まれていたため、捜査当局は、富美恵被告と知人男性が共謀して祥一さんを眠らせた上で放火し、保険金を詐取しようとしたと断定しました。
2007年1月19日、二人は殺人と現住建造物放火の容疑で逮捕されましたが、逮捕時にはすでに別の詐欺事件で服役していました。
別の詐欺事件とは?
2005年4月、富美恵と知人の男性は、実際には喫茶店の改装予定がないにもかかわらず、広島県の創業支援資金制度に申請し、825万円をだまし取る詐欺を働きました。
この詐欺事件で富美恵と知人の男性は2006年4月に逮捕され、服役中でした。
富美恵金銭欲
辻富美恵被告は、その金銭欲からさまざまな不正行為を行いました。ひとつひとつ見てきましょう。
生命保険金の要求
祥一さんの死から10日後、辻富美恵は1億5000万円の生命保険金の支払いを求めましたが、保険会社はこの支払いを留保しました。その後も、富美恵被告に対する保険金の支払いは一切行われることがありませんでした。
生命保険金の契約からわずか2週間での死亡。保険会社も不信に思ったんだろうね。
退職金の要求
さらに、辻さんは火災当日に20年勤務していた会社を突然退職しており、実際には辻さんが望んでいない退職届が富美恵によって勝手に提出されていたことが判明しました。
不信に思った祥一さんの会社は退職金を支払っていません。
亡くなった火災当日に勝手に妻が退職届けを出すって、って信じられないわ
遺族年金の不正申請
事件後、富美恵被告は社会保険事務所で遺族年金の申請を行い、逮捕されるまでの半年間に約105万円を受け取っていました。
このように、富美恵はさまざまな手段を使って金銭を得ようとしていたことが、捜査の結果明らかになりました。
遺族年金は支払われてしまったんだね
過去の火災事件
この保険金火災夫殺害事件の前に、富美恵被告は火災保険を騙し取っています。
富美恵は1999年7月1日、福山市で借りていた木造平屋建て住宅に実際には住んでいないにもかかわらず、住んでいるように装って家裁共済金をかけました。
そして、2000年7月22日にその住宅が全焼した火災を利用して共済金の支払いを請求しました。住んでいたように見せかけるために、電気料金やプロパンガスの領収書を偽造し、自分名義の銀行口座に計480万円を振り込ませたのです。
火災保険を騙し取っていた過去があったのね
富美恵の知人男性について
富美恵被告の内縁の夫である知人男性は、15年以上の付き合いがあり、1990年ごろに知り合い、1996年から福山市内で同棲生活を送っていました。富美恵はこの男性に対して年齢を10歳若く偽っていたと言われています。
10歳もサバを読んでいたのね
若く見られたい気持ちもわかるけど。でもこれも嘘だよね
辻祥一さんの両親の反対
辻祥一さんの両親は、富美恵被告との結婚に反対していました。富美恵には多額の借金があったためです。しかし、富美恵は借金を完済した証明書を偽造し、両親を説得しました。
実際には数千万円の借金が残っており、祥一さんの両親は富美恵被告の内縁の夫の存在も把握していましたが、富美恵は妊娠を装って祥一さんを騙し、結婚に至りました。
富美恵は火災が起きた後、周囲に対して「流産してしまった」とさらに嘘をついていたようだよ
富美恵の娘の悲劇
富美恵被告には女の子1人と男の子2人の子供がいますが、これらの子供たちは富美恵の内縁の夫との子供ではないかと噂されています。特に長女は内縁の夫から虐待を受けていたという証言がありましたが、長女は母親を心配させないためにその事実を隠していたとされています。
ここからは、富美恵の娘(森島輝実)がどのような悲劇を抱え、その結果としてどのような事件を引き起こしたのかについてお伝えします。(出典:2021年12月29日 週刊女性PRIME https://news.line.me/detail/oa-shujoprime/9554d69vsgjg)
虐待の発覚
富美恵被告と内縁の夫が詐欺事件で2005年4月に逮捕された際、この内縁の夫のパソコンから性的虐待の証拠が見つかり、長女がこの男性から受けていた性的虐待が明るみに出ました。それまで長女は「母に心配をかけたくない」と一人でこの秘密を抱えていたのです。
長女が犯したバラバラ殺人事件
その後、長女の森島輝実は当時同居していた女性の身分証を利用して金銭を引き出すなどの詐欺行為に及びました。
そして、2015年12月24日に長女はこの同居女性を殺害して、その遺体をバラバラにするというバラバラ殺人事件を犯します。
長女も母親同様、最後まで犯罪を否認したそうです。この事件においても母親の影響が強く反映されていると見られています。
娘も詐欺を働いて人を騙し、そして殺害。
母の富美恵と同じような人生を送ってしまったわ。悲しいわね。
福山保険金放火殺人事件:富美恵の現在
裁判において、富美恵被告は一貫して「放火もしていないし夫も殺していない」と無実を主張しましたが、検察は「富美恵には被害者を利用して多額の金を手に入れる動機がある」と指摘しました。
2009年、広島地裁は無期懲役の判決を下し、その後最高裁まで争われましたが、2011年に上告が棄却され、富美恵の無期懲役が確定しています。
まとめ
辻富美恵の現在は?
現在、辻富美恵は刑務所で服役中です。富美恵被告は無期懲役の判決を受け、現在は刑務所に収監されています。裁判では無実を主張していましたが、最終的には上告が棄却され、判決が確定しました。
無期懲役の場合、通常は仮釈放の可能性があるまで数十年が必要とされますので富美恵は現在も刑務所で刑期を過ごしていると考えられます。
富美恵の娘について
富美恵被告の娘は、母親の引き起こした事件と不安定な家庭環境の中で、深刻な苦難に直面していました。母親の内縁の夫からの性的虐待を受けながらも、母親を心配させまいと耐え続けていました。
虐待が発覚したのは、富美恵被告が逮捕された際の証拠調査で、内縁の夫のパソコンから性的虐待を裏付ける画像が見つかったことによるもので、長年の苦しみが明るみに出ました。
その後、娘は同居女性の身分証を不正に使用し、女性になりすまし金銭を引き出す犯罪に関与します。2015年12月24日にはその同居女性を殺害し、死体をバラバラにするという殺人事件を犯し、その後逮捕されました。娘も母と同じく、最後まで犯罪を否認したといいます。
今回は、10月29日(火)21:00「ザ!世界仰天ニュース」で放送される、保険金目当てで夫を殺害した「福山保険金放火殺人事件」を取り上げました。当日の放送と併せてお楽しみいただけますと幸いです。
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