優勝おめでとう!金メダル!
2024パラリンピック和田なつき選手が女子シングルスで優勝しました!
初パラリンピックで金メダルを獲得!
金メダル、ほんとうによかったね。おめでとうございます!
優勝ももちろん素晴らしいけど、私は準決勝で世界ランキング1位のトルコのエブル・エイサー(Ebru Acer)選手に勝ったことが感動的!
うん、そうだね、なつき選手は打倒!エイサー選手でずっと努力してきたものね
(2024.09.06 追記)
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2024パリパラリンピック卓球の日本代表選手の和田なつき選手(年齢21歳)がかわいい!と評判です。
パラ卓球界のシンデレラ和田なつき選手
2023年6月のチェコパラオープンで世界の卓球界に彗星のごとく現れ、その圧倒的な実力と愛らしいルックスで一躍注目を浴びている和田なつき選手(クラス11:知的障害)。
彼女についてまだ詳しく知らない方も多いかもしれませんが、和田選手の魅力に迫ることで、卓球ファンならずとも彼女に興味が湧くこと間違いなしです。
この記事では、和田選手の最新の成績やプロフィール、また彼女が小学校・中学校時代にいじめや不登校に苦しんでいたエピソード、出身高校、就職した株式会社内田洋行での秘話、そして卓球を始めたきっかけについても詳しくご紹介します。ぜひ最後までお楽しみください。
和田なつき選手の最近の成績
ではまず最初に、和田なつき選手の最近の主な実績からみてみましょう。
2022年11月 | Virtusオセアニア・アジアゲームズ | 優勝(混合ダブルス) 3位(女子ダブルス) | オーストラリア・ブリスベン |
2023年6月 | パラIDジャパン・チャンピオンシップ | 優勝(女子シングルス) | 横浜武道館 |
2023年6月 | チェコパラオープン | 優勝(女子シングルス) | チェコ・オストラヴァ |
2023年7月 | 台北パラオープン | 優勝(女子シングルス) | 台湾 |
2023年7月 | 台中パラオープン | 優勝(女子シングルス) | 台湾 |
2023年10月 | 杭州アジアパラ競技大会 | 優勝(女子シングルス) | 中国・杭州 |
2024年5月 | スロベニアオープン | 準優勝(女子シングルス) | スロベニア・ラスコ |
ご覧の通り、和田なつき選手は、2022年11月Virtusオセアニア・アジアゲームズで国際大会デビューしてから1年以内に、国内大会と国際大会でともに優勝を重ねたという快挙を遂げています。
さらに、2023年10月の杭州アジアパラ競技大会での優勝で、パリ2024パラリンピックの出場権を獲得しました。また、この優勝で世界ランキング2位にランクインしました。
まさに「彗星のごとく」卓球界に現れた和田選手!
なつき選手の快進撃は、飛ぶ鳥落とす勢いね
和田なつき選手が、いかに今ノリにノッているか、おわかりいただけましたでしょうか。
では次からは、彼女のプロフィールをご紹介していきます。
和田なつき選手のプロフィール
氏名 | 和田 なつき |
生年月日 | 2003年8月29日 |
年齢 | 21歳 |
出身地 | 大阪府 |
身長 | 173㎝ |
卒業中学 | 西浦支援学校 |
卒業高校 | 八洲学園高等学校 |
障害名 | 知的障害 クラス11 |
所 属 | 株式会社内田洋行 |
戦 型 | 右シェーク |
世界ランク | 2位 |
和田なつき選手は身長が173センチもあるんだね
そうなの!身長173cmという恵まれた高身長を生かし、多彩なサーブとフォアハンドの攻撃を駆使するのが彼女の特徴なのよ
クラス11とは?
和田なつき選手が属している「クラス11」とはどういう意味なのでしょう?
パラリンピックの卓球は、障害の種類と程度に応じてクラス分けされています。
具体的には、以下の図ようになります。
- 肢体不自由クラス
・車いすクラス: 車いすを使って競技する選手が対象です。
・立位クラス: 立った状態で競技する選手が対象です。このクラスもさらに細かく分けられています。 - 知的障害クラス: 知的障害を持つ選手が対象です。(和田なつき選手のクラスがここです)
このように、合計で11のクラスがあり、公平な条件で競技が行われています。
知的障害クラスは「11」の1つだけなんだね
クラス分けについてよくわかったわ!
和田なつき選手が卓球を始めたきっかけとは?
和田なつき選手はどのようなきっかけで卓球を始めたのでしょうか。次は彼女と卓球との出会いについてみていきましょう。
きっかけはダイエット
和田なつき選手が卓球を始めたのは、中学2年生のときでした。
実は、最初の動機は「ダイエット」でした。
当時、体重が現在よりも17キロも多かった和田選手は、体を動かす方法を探していたところ、卓球に挑戦することを決めました。
もともと、和田選手は球技が苦手で、運動が得意なタイプではありませんでした。そんな和田選手が卓球に出会ったのは、障がい者スポーツセンターのプールで偶然卓球台を見つけたのがきっかけです。
最初は、お母さんと一緒に遊ぶ程度の軽い気持ちで始めた卓球ですが、その楽しさに次第に気づくようになりました。
障がいと向き合いながら見つけた楽しさ
この当時は、和田選手は知的障がいと診断され、当初は障がいを受け入れずに悩んでいた時期でもありました。そんな苦悩の中で出会ったのがこの卓球でした。
当初は障がいを受け入れることが難しかったものの、卓球を通じて視野が広がり、障がいの有無に関係なく、自分自身が楽しめるものを見つけることができました。
またうれしいことに、少しずつ体重にも変化が現れ、「これは良いかもしれない」と感じたことから、卓球場に頻繁に通うようになりました。
当時通っていた卓球場は?
和田なつき選手が当時通っていた卓球場は「エレファントTTC卓球場」といいます。
この卓球場は大阪府松原市新堂にあり、なつきさんのご自宅の近所にあるそうです。
2020~2021年頃の和田選手(17~18歳頃)。
通っていたエレファントTTC卓球場は彼女の第一のスポンサーで、シャツの胸に「エレファントTTC卓球場」の名前がプリントしてありますね。
ところでなぜ「エレファント」?
エレファントって象のことよね?
たしかに、「エレファントTTC卓球場」公式Xには象のロゴマークが見えます。
エレファントTTCの「TTC」はTable Tennis Clubの略ですね。
しかし、なぜエレファントなのか、なぜ象なのかは未だに謎です。
こちらはエレファントTTC卓球場のオーナー宇野 一雄さん。
宇野さんは医療法人 宇野歯科医院の院長でもいらっしゃるのですね。
歯医者の院長が卓球場も経営
うふふ、なんだかユニークね
成長と卓球への本格的な取り組み
卓球を始めた当初は、練習が厳しく、試合にもなかなか勝てなかった和田選手。しかし、大きな試合での敗北から、もっと強くなりたいという気持ちが芽生えました。
高校1年生の時に出場した全国大会での入賞が自信となり、卓球に対する熱意が一層高まりました。彼女の中で「ほかの選手に負けたくない」という気持ちがだんだん強くなり、卓球への練習に対する姿勢も前向きになっていきました。
案外、負けず嫌いな性格なんだね
スポーツ選手にとって「負けず嫌い」の気質は大事よね!
卓球を始めてわずか数年で急成長を遂げた和田選手は、2023年のシングルス国際大会デビュー戦となったチェコパラオープンで優勝し、その後もアジアパラ競技大会でアジア女王に輝くなど、快進撃を続けています。
もともとはダイエットが目的で始めた卓球でしたが、今では卓球を通じて彼女の世界は大きく広がり、今年2024年にはパラリンピックという大舞台でさらなる活躍が期待されるほど大成長しました。
まさに、パラ卓球界に突如現れたシンデレラだね!
和田なつき選手が乗り越えたいじめの過去
和田なつき選手は卓球を始める前、小学校時代に大きな試練に直面していました。それは「いじめ」です。
ここからは、いじめにあっていた辛い過去、それによって不登校になった時期について述べたいと思います。
辛い過去と不登校の時期
和田選手は小学校3年生のときにいじめを受けたことで、解離性障害を発症し、めまいがひどくなり、歩くことさえ困難になりました。これが原因で、学校に通うことができず、不登校になってしまったのです。
解離性障害とは、「自分」と「記憶や意識」が分離してしまう精神障害です。
主に、いじめや交通事故などの辛い経験が原因で、心がつらい感情から切り離され、空白が生じます。
解離性障害の人は、つらい体験をした際に意識を遠くに飛ばし、自分を外から眺めるような感覚になり、心と身体の分離が起こります。
これは、苦痛から心を守るための心のバリア機能の一種です。
特に小学校5年生から6年生にかけては、ほとんど学校に行けなかった時期が続きました。この苦しい状況は中学校に進学しても続き、中学1年生から2年生までは完全に不登校となり、引きこもりの生活を送りました。
そんなつらい時期があったんだね
現在の彼女の強さは、過去の苦しみを乗り越えてきた経験からきているかもしれないわね
知的障がいの診断と新たなスタート
転機が訪れたのは中学2年生のときでした。和田選手の母親が、他の知的障がいを持つ子どもたちと接する機会があり、その際に「自分の子どもも同じではないか」と感じたことがきっかけで、専門医に診てもらったところ、和田選手は知的障がいの診断を受けました。
小学生の頃には、勉強についていけていた和田選手も、中学校に入ると授業の内容が難しくなり、学習面での困難さが明らかになってきました。
漢字を読むことや数字を扱うことに苦手意識が強くなり、授業中にじっとしていられない、周囲とのコミュニケーションが難しいなど、さまざまな障壁が彼女の前に立ちはだかりました。
その結果、ますます学校に行くことが難しくなっていったのです。
卓球を始めたときは10分しか体力が持たなかったんだよね
引きこもりっていたせいで、体力が落ちていたのよ。でも、その後は卓球を通じて体力もついて、どんどん上達していったそうよ
出身中学と高校:特別支援学校
中学3年生になると、和田選手は特別支援学校(西浦支援学校)へ転校しました。これが、和田選手の人生を大きく変える一歩となりました。
「毎日通学できるようになり、学校生活が徐々に安定してきました」
と和田選手は振り返ります。さらに、高校は通信制の八洲学園高等学校に進学し、努力の末、高卒資格を取得しました。
現在の和田なつき選手
現在は、卓球選手としてのキャリアを積む傍ら、2023年11月からは教育関連商社である「株式会社内田洋行」に勤め、会社員としても活躍しています。
卓球選手としてだけでなく、株式会社内田洋行で会社員としても勤務している和田なつきさん。
株式会社内田洋行との出会い
和田選手が株式会社内田洋行(うちだようこう)に就職したきっかけは、「アスナビ」というJOCが運営している就職支援プログラムでした。このプログラムを通じて、アスリートとしての活動を理解し、サポートしてくれる会社と出会うことができました。
「競技に取り組む自分をしっかりサポートしてくれて、安心して仕事と卓球を両立できる環境です」
和田選手は卓球選手としてのキャリアと両立しながら、会社員としても頑張っています。
- 株式会社内田洋行(うちだようこう)
- 和田選手が勤務する株式会社内田洋行は、情報システムや教育システム、そしてオフィスの構築を手がける専門商社です。
- 特に情報分野においては基盤となる事業を展開しており、「ICT」「デザイン」「コンテンツ」を組み合わせたユニークなユビキタス関連事業に取り組んでいます。
和田なつき選手の目標と夢
実はパラリンピックへの出場は、今回のパリ大会ではなく、2028年のロサンゼルス大会への出場を目標にしていたという和田選手。
つまり、パリ行きの切符を予想に反して4年も早く手に入れたことになります。
そんな和田選手の目標や夢は何なのでしょうか?
2024パリ・パラリンピックへの意気込み
和田なつき選手は、2024年パリパラリンピックでの目標を明確にしています。
「パリパラリンピックで金メダルをとりたい!」
おお、力強い!
また同時に、彼女は単に結果だけを追い求めているわけではなく、
「強い選手ばかりなので、まずは自分らしいプレーをできればいいな」
とも語っていて、自分のスタイルを貫くことの重要性も強調しています。
広い視野で自分を見ているところがすごいわね
そうだね、バランスがとれているね。内面が成熟している証拠だね。
一般大会への挑戦も
パラリンピックの後について、和田選手はさらに大きな目標を掲げています。
「障がい者の大会だけでなく、一般の大会でも勝てるようになりたい」
と、パラリンピック以外での目標もはっきりと持っています。
パラ卓球の魅力とは?
2024パリ・パラリンピックがさらに楽しめるよう、次はパラ卓球の見どころも紹介したいと思います。
知的障がい者に開かれた数少ない競技
パラリンピックで知的障害クラスが設けられている競技は、水泳、陸上、卓球の3競技のみです。
これにより、知的障がい者が競技に参加できる数少ないスポーツの一つとして、特別な意味を持っています。
一般の卓球と変わらないルール
パラ卓球は、一般の卓球と全く同じルールで行われます。
そのため、試合はスピーディでダイナミックな展開が続きます。
選手たちは、ボールの回転やスピードを駆使し、巧妙な戦術で対戦相手と対峙します。
観戦する側にとっては、一般の卓球と同様に緊張感あふれる試合が楽しめるのが大きな魅力です。
ハイレベルな戦い
知的障がい者卓球は、パラリンピックの中でもハイレベルな戦いが繰り広げられる競技の一つです。
選手たちは、日々の厳しいトレーニングを積み重ね、世界の舞台で実力を発揮します。
特に、世界ランク上位の選手たちの戦いは、一般の卓球と遜色ないハイレベルな試合展開が繰り広げられます。
世界ランキング1位のエブル・エイサー(Ebru Acer)選手(トルコ)
和田なつき選手は週5〜6日、1日2時間の練習を欠かさず行い、特に世界ランク1位のACER選手(トルコ)の選手を倒すために、弱点の研究を重ねています。
最後に
かわいいルックスが魅力のパラ卓球の和田なつき選手(21歳)。
彼女は、いじめや不登校という辛い過去を乗り越え、知的障害に正面から向き合いながら、今やパリパラリンピックでの金メダル獲得を目指しています。
「やった、勝った!」うれしさをかみしめているなつき選手
そんな和田選手にはこんな一面もあります。
食べているときが一番幸せです。甘いものが大好きです。
外遠征中は食事が口に合わないとモチベーションが下がってしまうので、パラリンピックのときも日本からたくさん食料を持っていくつもりです。
かわいらしい普通の21歳の女の子、という感じがしてますます親しみが湧いてきますね。
試合に勝ち、安心して泣いてしまうなつき選手。
寝ることが好きで、休みの日は何もなければ12時間くらい寝てしまうことも。
パリ大会で満足のいく試合ができたら、ぜひ何時間でもゆっくりと休んでほしいですね。
試合で勝利し、うれし涙をタオルで拭きながらピースサイン
今回は、和田なつき選手の魅力やパラ卓球の見どころについてご紹介しました。
このブログが、パリパラリンピックをより楽しんで観戦するための一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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